2011/07/27

RightScaleを解き明かす~サーバーテンプレートを取り込んでサーバーを立ち上 げてみよう~

クラウドの追加、諸設定が終わったので、サーバーテンプレートを取り込んで、サーバを立ち上げます。このページでは、サーバーテンプレートの動き、とどのようにサーバーを立ち上げるスクリプトが機能するかを見て行きたいと思います。



  • デプロイメントを作成する

  • サーバーテンプレートを持ってくる

  • サーバーテンプレートの諸設定する

  • サーバーテンプレートで使うバケット、ファイルの用意をする

  • サーバーテンプレートをデプロイメントに追加する

  • サーバーを立てる


◆デプロイメントを作成する


まず、「管理」-> 「デプロイメント」の横にある「新規追加」をクリックします。



Nickname:  デプロイメントの名前です(後で変えられます)
Description: 説明文
Default Availability Zone: ディフォルトのアベイラビリティゾーン(これはサーバーレベルで上書きする事が出来ます。)
Default Placement Group:  こちらは通常利用しないと思います(多分何も出てないかと)
これはCCI (クラスターコンピューティングインスタンス)をHPC(AWS High Performance Computing)として利用時に使う場所です。



「Save」をすると作成したデプロイメントのページに遷移します。先ほど入力した内容を変えたい場合は、「edit」をクリックして編集します。



デプロイメントのページには

インフォメーション、サーバ、入力、監視、スクリプト、ボリューム、アラート、監視エントリ、履歴、変更

というタブがあります。これは後ほど説明したいと思います。

◆サーバーテンプレートを持ってくる


メニューバーの「デザイン」-> 「MultiCloud Maketplace」の下にある「サーバテンプレート」を選択します。



サーバーテンプレートのページへ遷移します。



サーバーテンプレートのページの見方については
>> RightScaleを解き明かす~ サーバーテンプレートのページの見方~
をご覧ください。

今回は@pinkguinnessさんが作られた
>> LAMP All-In-One with wordpress JP- 11H1
を取り込みたいと思います。

対象サーバテンプレートのページを開いた後、右側にある「Import」をクリックします。



するとマルチクラウド・マーケットプレイスからサーバテンプレートを取り込みます。
イメージ的に説明すると、本屋にある雑誌を1部、自分の本棚に入れる感じです(無償、有償関わらず)



そしてその後「Clone」で、複製を作成します。

これはなぜ複製を作るかというと、今後自分なりにカスタマイズすると思うのですが、 その時に元のサーバテンプレートに戻りたいときがあるかもしれません。その時に戻れなくもないですが、今まで作業した内容も保持していたい場合、複製を作っておくと両方見る事が出来る為、便利です。しなくてもいいですが、した方がいいと思います。
Your cloned ServerTemplate will have its usage reported to RightScale.
ライトスケールに複製したサーバテンプレート情報を通知しました。
ServerTemplate successfully cloned and shown below. Click 'Edit' to change it.
サーバテンプレートは以下の通り複製に成功しました。「Edit」をクリックして変更してください。



この複製を取ったのは先ほどのイメージで言うと自分の本棚に、同じ本をもう一つ作った事になります。
タイトルも、「LAMP All-In-One with wordpress JP- 11H1 v1 」と「v1」が付いています。

◆サーバーテンプレートの諸設定する


サーバテンプレートの設定に関しては
>> RightScaleを解き明かす~サーバテンプレートの諸設定をしよう~
をご覧ください。

◆サーバーテンプレートで使うバケット、ファイルの用意をする


例えば>> LAMP All-In-One with wordpress JP- 11H1 ではwordpressのファイルをzipファイルにしてS3に置いてあり、サーバを起動させる時に、S3から持って来て、展開するようになっています(これはRightScaleでは一般的なデプロイの仕方です)。

なので、まずS3のバケットを作りましょう。デスクトップアプリで簡単なのはCyberduckとかが使い易いと思います。
>> CyberduckでAWSのS3を使う方法(英語)



 

◆サーバーテンプレートをデプロイメントに追加する


諸設定をしたサーバテンプレートをデプロイメントに取り込みます。自分の本棚にあった設定済みの本を取り出して、実際に実行させる、というイメージでしょうか。

対象のサーバテンプレートのページで、「Add to Deployment」をクリックします。



クリックすると、どのリージョンに立てるか、選択する事が出来ます。今回はシンガポールで立てたいと思います。



 

リージョンを設定した後、詳細の設定を行います。

  • Deployment: 展開をするデプロイメントを選択します

  • ServerTemplate: 利用するサーバテンプレートのリビジョンを選択します(通常はHEADになります。

  • Cloud: 先ほど選択したリージョン

  • Multicloud Image: 利用するサーバイメージ
    Inherit from ServerTemplate -> サーバテンプレートでディフォルトで設定されているサーバを利用。それ以外は指定のサーバイメージを選択する

  • Nickname: サーバ構成の名前(後で変えられます)

  • Instance Type: インスタンスのタイプを選択出来ます。時々マイクロインスタンスが使える、と出ていますが、使えない場合があります。確実に使えるのはスモール以上の場合が多いです。

  • SSH Key: 利用するSSHの鍵

  • Security Group(s) :利用するセキュリティグループ

  • Availability Zone: 利用するゾーン

  • Elastic IP : 固定IPを使うか

  • Associate IP at Launch ? : 固定IPを利用する場合、構成に紐付けるかどうかを選択出来ます。Elastic IPを利用しない、にしていたならばチェックをいれていても何も起こりません。


 



デプロイメントに追加出来ました!しかしまだ起動してません。CPUの所が赤になっているのは、停止している(もしくは起動してない)という意味です。


◆サーバーを立てる


サーバを立てます。青いボタンをクリックします。



入力で足りない分は赤い色で表示されます。



WEBSITE_DNSが未入力でした。



未入力部分を入力して、「Launch」、もしくは「Save and Lauch」します。

起動が開始するとCPUの部分が黄色の↑に変わり、状態がpendingに変わります。またサーバ構成の上に想定金額が表示されます。

CPU

  • Stop :赤い■

  • Pending:黄色い↑

  • Booting:緑の↑

  • operational: 緑の■


IPを取得したらパブリックIPの所に、IPアドレスが表示されます。

アクションの部分には

:ssh

SSHアイコンをクリックすると、SSHコンソールをブラウザー越しに起動してくれてデスクトップに入っているコンソールでSSHにログインした状態にしてくれます。

RightScaleからのアクセスを許可します。



ウィンドウが1つ立ち上がり、どのコンソールを立ち上げるか聞いてきます(midtermかopenssh) Mac OS Xについているコンソールに慣れているので、OpenSSHをクリックします。



そうするとコンソールが立ち上がって(初めての場合はyesと入れる必要があるかもしれません)、サーバにはいる事が出来ます。



 

起動/設定には時間がかかるので、AWS側のマネージメントコンソールを見て、実際に起動しているかどうか見ると良いかもしれません。

↓Runningになってますね。



RightScaleのコンソールに戻り、パブリックIPをコピペして、ブラウザーのアドレスバーに貼付けます。

Wordpressが立ち上がっていました! もしサーバテンプレートで指定した「APPLICATION_CODE_PACKAGE」で指定したzipファイルが、インストール前にパッケージだったら、インストール画面が出てインストールを行う必要があります(3ページぐらいです)